オーストラリア(ワーキングホリデー)

ワーキングホリデー制度を知ったのは、GWにベトナムを旅行していたときに、泊まっていた日本人宿で出会った日本人。

話を聞くと英語ができなくても選ばなければ仕事を得ることができると聞いて それまでワーキングホリデーの制度は知っていたが、英語ができなくても問題ないとは思いもしなかった。

で、その話を聞いてからいつかワーキングホリデーで海外生活を夢いていましたが、思ったよりも始めるまでに時間がかかりました。

海外で生活することをリスクと考えていたため、そこに行くまでに行ったことは ・3ヶ月ヨーローッパを旅する ・3ヶ月東南アジアを旅する ・3ヶ月フィジーの語学学校に行く

と9ヶ月以上の準備をかけてしまいました。 個人的には、半年海外で旅行していれば英語がペラペラになると思っていたのですが、 どうにもならず、とりあえず語学留学をしてみたかったので、そこでみっちり勉強しました。(フィジーについてはそのうち書きます)

ワーキングホリデービザ

年齢制限30歳までで期間は1年間。 就労も学生もできるマルチビザ的な存在。 3ヶ月農家で働くと1年延長できるため最長2年間滞在が可能。 延長する際はWEBで登録する。 1週間程度で許可がおりるが パスポート番号、名前の入力ミスをすると許可されないので注意。 ワーホリメーカーの間では 「10人に1人の割合で延長ビザの結果が返ってこない」 の噂が広まっているが システム開発経験者から言わせればそれはない。 入力ミスによる”精査”の段階で止まってしまっているだけと思われる。 入力は慎重に。

銀行口座

英語に自信がない人は、日本人のいる支社にいくとスムーズ。 ケアンズなど日本人がたくさんいる場所には必ず日本人スタッフが常駐しています。 普通講座のsavingアカウントを作りましょう。 仕事をしたらここに振り込まれるか、現金でもらったらATMに入れることで現金を持ち歩かなくてすみます。オーストラリアはカード社会なのでみんな財布には20ドルぐらいしかはいっていないです。何を買うにもデビットカード払い。

気をつけることは、銀行によっては残高0でも引き落としができてしまうこと。 借金なので金利がつき大変なことになるので、残高確認は常に行いましょう。

バックパッカーズホテル

大都市であれば、ドミトリーと言われる相部屋が一番安い。 トイレ、シャワー、キッチンは共同なので色々な国の人と交流することができるが、 冷蔵庫から食べ物の盗難は頻発するので気をつけましょう。

シェアハウス

長く一つの都市に滞在するならばシェアハウスがおすすめ。 バックパッカーズホテルと値段が変わらずシドニーなどの大都市だと無料のお米が付いてきます。また、高層マンションを週160ドルぐらいで借りれるため地下にあるスポーツジムなども使い放題です。ただし法律上、五人以内で住む部屋を十二人押し込めて生活することになるので狭いです。 また数ヶ月に一度、本当のオーナーから住んでいる人の検査が入ります。 どうゆうことかといいますと部屋のオーナーが韓国人に貸し出してその韓国人が十二人に部屋を貸して利益をあげているのです。 伝わるかな?。その手法で生活をしている有名な日本人女性がセツコ。 通称セツコハウスと呼ばれています。私は噂しか聞いたことがなく、お会いしたことがありません。

問題点は、水道管が壊れたりすると本来ならばオーナーが支払うべきものが住居者に支払いを請求されること。極端な話、入居して一週間で配管が壊れたら壊した人が払うことになったりします。ずっと〜使って壊れたのに、ババ抜きのように最後に引いた人が払うシステムは不公平な感じがしますが、違法に住んでいるためどうしても立場が弱いです。 そうなったらそこから逃げればいいと思うかもしれませんが、日本と同じように敷金をとられているのでどっちに転んでもお金を払うことになります。

あと同じ人種、もしくはアジア人同士(韓国、台湾、中国、東南アジア)だとシェアハウスはうまく機能するのですが、白人などがはいってくると途端におかしなことになります。DNAが根本的に違うのだと思います。夜中に騒ぎだす。ギターを弾きだす。 ドラッグをやる。女性を連れ込んで周りを気にせずにセックスするなど。 ですからよくアジア系募集と人種指定のシェアハウスもありますが理由はこうゆうことなのだと思います。

シドニー

フィジーで語学学校&ホームステイを3ヶ月間。そのままオーストラリアのシドニーへ飛びます。シドニーについて宿探し。ガイドブックになるドミトリーに泊まります。 どうやって仕事を探せばいいのかわからず街をウロウロすると、想像以上に日本食レストランがある。みてみると日本人も働いている。

海外で仕事をみつけるという経験は生まれて初めて。 日に日に宿代、食費代でお金が減っていく恐怖。 「魔女の宅急便」の序盤で主人公の女の子が知らない土地で職を探すシーンがありますが、みるたびにこの時のことを思い出して涙が出そうになります。

日本人に向けた情報雑誌を見つける。そこに今、日本で起こっていることやオーストラリアに住んでいる日本人のコラムなどが掲載されているが、その中に求人広告があった。 内容は農作業を行う代わりに宿泊、食費は無料というものだ。 何も知らない私はこんなものだと思い、とりあえず宿の電話を借りて連絡してみる。 電話口には日本人女性。たぶん、現地の農作業をしている男性と結婚しているのだと推測する。明日にでも働きたい旨を伝えると、まだピッキングの季節ではないらしく、1ヶ月以上先だといわれた。そんなに待てないので他をあたることに。 どうも農業は季節によって労働者を必要としているようだ。

次に、電話したのはビリスベンの近くの農場。ここも日本人が仕切ってるっぽい。 電話すると、日本人女性が明日からでも大丈夫といわれて、そこに行くことに。

シドニーについてまだいくばくも経っていないがブリスベンに行くことにした。 さてこのブリスベンシドニーから飛行機、電車、バスと色々な方法でいけるのだが、 料金的にはどれもそれほどかわらないため、時間のかからない飛行機を使うのが懸命なのだが、車窓からみえる景色を堪能したいために電車を選択した。 周りからはなぜに?といわれたが、あとから考えると大した景色ではなかったし、めちゃくちゃ時間がかかるし、それからは飛行機を使うことになる。 ちなみに安い飛行機はヴァージンエアーです。ネットで購入しましょう。

ブリスベン

なんてことはないただのオフィス街。 とりあえず農場へ行くために一泊する。 宿の張り紙に「寝袋の使用禁止」とある。 オーストラリアはダニ対策のためにこの手のルールがあるが実際、その程度のルールで守れるほど単純ではない。どこの宿にも虫には悩まされる。

宿には共同キッチンが備え付けられているため、食事はスーパーで購入して作るのが安上がりだ。外食は日本と違って高すぎる。 スーパーで安いのはコールス、ウールワース。 ここにいくと、見覚えのある女性に遭遇した。 フィジーの語学学校で一緒だった韓国人女性のミンだ。 たしかブリスベンに質の高い語学学校があるからそこに行くとは言っていたような気がする。いまも通っているのか聞くとどうも学校を辞めてしまったらしい。 恥ずかしがり屋で人前で英語を話すことができない彼女には荷が重いのだろう。 私がいまからファームへいってお金を稼いでくる旨を伝えると

「私も行きたい!そっちについたらファームの状況を教えてね。学校を辞めて返金してもらったお金でノートPCを買ったからいつでもメールチェックできるから。学校へはフィジーにいる彼氏がこっちにきたら再度、入校するの。その間、暇なんだよね」 「ファームに行きたいならなんで調べなかったの?」 「調べかたがわかんない」 「学校辞めてから何してたの?」 「何もしてない」

会話のあと一緒に写真を撮って別れる。 予想通り学校辞めてたんだな。いい学校と言っていたけれど、人前で会話するのが苦手な人はどこの語学学校にいってもダメな気がする。

どこかのファーム1

ブリスベンからバスで到着。電話するとゆかさんが迎えに来てくれた。 そのまま、作業場所へ移動。 シェッドと呼ばれる家内で野菜をゴムで束にする仕事だ。 見渡すと日本人が20人ばかりいる。 なんだここは? ワーホリ処女はみんな仕事を得る方法がわからないから日本人がいるところに集まってこうなってしまうようだ。なんてことだ。くるんじゃなかった。 作業中は日本語が飛びかっていて、なんのために海外生活を送ろうとしているのかわからない。 休憩になり韓国人男性が一人いることがわかった。日本語を話すのはしゃくなので その韓国人と会話することにする。

作業が終わりミニバンに 宿は手配しておくと言われていたのですが、なんと手違いで泊まるところがないそうだ。ユカさんの住んでいる部屋のリビングを借りる。 宿泊代を払おうとするが手配のミスなので断られる。 この家には他にも日本人のワーホリメーカが宿泊しているようだ。 女性しかいない。台所には各々が農場でもらって来た野菜があり、好きに食べていいと言われる。ミニトマトをいただく、甘くて美味しい。

次の日、同じ場所で野菜をゴムでまとめる作業。 いったい時給いくらかわからず、でき払い。チームで稼いだ分を人数で分ける仕組みのようだ。 その日の作業が終わり、あいかわらず日本人と仲良くしなかった。 それが問題だったと思うのだが、ユカさんから 「仕事を紹介できないから、アブラハムのところに行ってもらえる?」 と二日目でクビをいいわたされる。 ワーホリ処女の私は、ユカさんから色々と教えてもらい、 とりあえず携帯電話を購入したほうがよいとアドバイスをもらう。 この当時、ボーダーフォンとノキアが2大巨頭で、金銭的に安いのはノキア。 一番安い、59ドルのちゃっちいのを購入した。

クビになってしまったからには家に泊まるわけにもいかず 当初、泊まる予定だったところが空いたため移動する。 宿だと思って場所は、 なんということでしょう〜 そこは、キャンピングカーがたくさん止まっていて、その中で宿泊するスタイルだったのです。

部屋?、いやキャンピングカーに入ると、ガチムチ韓国人男性がいる。 英語は得意ではないようだが、ものすごく性格が良さそうだ。 名前はチェソー。 いまは、冬のためあまり農作業はないらしく、今日は休みだと言っていた。

キャンピングカーに備え付けられている台所の水を飲むがまずい。 沸騰させてもどうにもならなかった。 トイレ、シャワーは外の共同。冬の夜は10度を切るため用をたすのも苦行だ。

さて、ユカさんからおしえてもらったアブラハムの電話番号へかけてみる。 「朝6時に宿の前に集まれ。日本人がいっぱいいるからすぐにわかる」 と英語で指示される。

次の日、指定の場所に行くと確かに日本人の団体がいる。 アラブ系の男性がお前はこのミニバンに乗れと指示する。 まるで日本のドヤ街の日雇い労働者と同じやり方だ。

私と男性二人がシェッドの前で降ろされる。 この二人は知り合いのようだ。 作業内容は野菜を洗い、それをパックする。 三人とも初めての作業で慣れていないため作業効率が悪い。 冬の水作業は寒い。隣に韓国人男性二人が作業してるが慣れているようで大量に作業をこなして行く。

いったいこの作業が時給いくらなのか、それとも出来高なのかわからずの作業。 たぶん、出来高だな。 黙々とつまらない作業を延々と行う。いつまでやればいいのだろうか? 途中、休憩を取るが他の二人もなんでこんな仕事しなくてはならないのか不満そうで空気が重い。

8時間の労働が終わり、ミニバンの迎えが来た。 「この作業、キツイかったから賃金をあげてくれ」と一緒に働いていた男性が交渉していた。見習わなくては。

次の日、まだ日も出ていないため、あたりは真っ黒の寒い中、いつもの場所に集まる。 せっかく来たのに、今日はもう人がいらないからと帰っていいと言われた。 今日は仕事なしだ。他の人は仕事をもらえたのに。

次の日、仕事にありつけるがネギの収穫。 これは出来高らしいが、素人が働いてもいくらにもならないらしい。 日本人の間ではボランティアワークと呼ばれていた。 あたりを見渡すと黒人の数が多い。話してみるとルワンダからの難民らしい。 あの虐殺のあったところか。 「フツ族ツチ族のどちらなんだ?」 と今思い返してみると人格が疑われる質問を投げかけてしまったが答えてくれなかった。

トマトピッキングの作業を割り当てられた。 各々が手でトマトをもぎってバケツに入れるのだが、トマトが赤すぎると店頭に並ぶ際にすでに腐ってしまうから、多少青みがかったものを収穫する用意言われたり、大きさが小さいと文句を言われたりとうるさい。 とにかく”トマトはうるさい”ので気持ちよく作業できない。 日本人七人に黒人一人のチームで作業していたが、慣れている黒人はと途中で仕事をしなくなってしまった。それはそうだ、出来高払いで作業して八人で分割するのだ。 慣れている人からしたらなんで作業効率の悪い人と一緒に仕事をしないといけないのか、と不満になるに決まっている。

ある日、じゃがいもの収穫にいく。 機械で掘り起こしたじゃがいもを手で拾ってバケツに入れて行く。 作業の遅い台湾人女性がいたのだがそれをみてある日本人男性が 「あのこ、作業遅いんだけど」 と悪口を言っていた。気分悪いな。 その男性が私を日本人出ないと勘違いしていたらしく目の前で悪口を言われた。 日本語を話さないでいたためこんなことになったのだろう。

そんな作業をしているうちに一週間以上が経過した。 週に一度給料がもらえる。 その場所に行くと外国人労働者の長蛇の列が。 用紙に銀行口座を記入し、数日後に入金されるらしい。 入金額は微々たるものだ。時給換算したら3ドルぐらい。なんだこれは?

部屋には新しい住人のケンタが入って来た。 日本でAVビデオ屋で働いていたという。韓国でAVの動画編集をしていたという韓国人とAVビデオの話で盛り上がっていた。 「S1」「あおいそら」という単語が出てくるが私にはさっぱりだ。

ケンタが北のほうに時給のいい仕事があるといい、そこに行くという。 彼はさきに行き、仕事がありそうだったら連絡してくれる手はずになった。

さて、それまでこの日本人ばかりの悲惨なところで作業を続けなければならない。 何が嫌かと言うと、古株の日本人が威張っていること、そして海外にいるのになぜ日本人と一緒に作業しなくてはならないのだ。これでは日本で作業しているのとなんら変わらない。

ケンタが出て行ったので、次に入ってきたのは福岡出身の大学生。 休学中らしい。 この福岡くん、チェソーのPCを毎晩借りてずっ〜とドラマ、映画を見ている。 チェソーは人がいいのでNOと言えないのだが、ある日、PCに入っている動画を全て削除してしまった。これで福岡くんはチェソーからPCを借りる必要がなくなったわけだ。 いや〜、この子、サイコパスだな。同じ部屋だけれども関わるのやめよ。

さて、ケンタから連絡が来て仕事があるから来いといわれた。 じゃぁ、行ってくるからとチェソーに言うと、 「おれは連れて行ってくれないのか?」 と寂しそうに言われてしまった。

どこかのファーム2

仕事があるということでケンタのいる場所に行く。 着いたら、あるはずの仕事がドイツ人女性2人組みとられてしまい、 いきなり出鼻くじかれた。

やることもなくホテルでずっとテレビを見てる 2、3日すると仕事があるといわれて参加することに。 作業内容はパイナップルの種植え。 「車の免許を持っているか?」とファーマーが訪ねて来た。 「持っているけれど」と返事をするとトラクターに乗せられる。 ひたすら広大な土地をまっすぐ走らせるよんしされその白いのっているサマがパイナップルのたねを植えていくのだ。 トラクターをまっすぐ走らせるだけなので楽だ。 「トラクターの運転嫌いなんだよね。ほら眠くなるじゃん。気がついたら隣の街までいってそうで」とファーマーが運転を自分でやらない理由を教えてくれた。

時給18ドル。今までのあの低い時給で日本人と一緒に馬車馬のように働かされていたあれは何だったんだろうか。 やっぱり白人と一緒に文化の違いを楽しみながら働いて楽に稼ぐのが1番だな。 これがしたくてオーストラリアに来たのだ。

ケアンズ

ケアンズの印象は日本人がめちゃくちゃいる。 オーストラリア銀行の支店には日本人の銀行員がおり、すべて日本語で銀行口座の開設ができる。

また、ここにいる日本人は英語を一切使わない生活できることに誇りを持っているようなおかしなことに価値観があるらしい。なんてところだ。

パース

ワーホリメーカーの憧れはローカルの職場で働くこと。 ローカルとは、現地のマクドナルドなどの日本人が幅を効かせていない環境のこと。 一般的にワーホリメーカーは日本人レストランなどで働い日本語を使って生活することになってしまう。 そんな生活を脱したいと思っているが英語はそんな簡単に話せるようになるわけではなく、不本意だが致し方なく日本人コミュニティーに属しているのだ。

噂ではパースでは、対して英語を話せなくてもローカルで仕事を得ることができると言われている。実際に訪れてみたがそんな印象は受けなかった。

街につき、駅に近い宿に泊まる。 日本人男性がフリアコで清掃作業に従事していた。 どうやってその仕事を得たのか聞いてみると宿泊していた時に頼んだという。

日本人旅行会社へ行く。 そこには求人の張り紙が貼ってあるが、よさげなものはない。 ここには毎日のようにくるようになる。

パースで一番安い台湾人宿へ移動することにした。 ここがダニで痒くて仕方ない。ひどいところなのだがなんだかんだで半年ぐらいここで暮らすことになる。台湾人は日本人からすると他の国籍と比べて仲良くなりやすい。 あと女の子もかわいい。

ネットで仕事を探しているとトローリーボーイの仕事を見つけた。 ショッピングモールで駐車場に散らばったショッピングカートを集める作業だ。 電話してみると英語で「美恵子に聞いてみるよ」と言われる。 美恵子さんが何者かわからないが、仕事の斡旋か何かしているのだろう。 美恵子さんから電話が来て、仕事を得る。 週に二日。 150ドル。 宿代が週に140ドルなので10ドルの食費で生活することになる。

トローリーボーイ

筋肉質な韓国人男性がここを管理しているようだ。 一人イケメンの華奢な日本人男性がいてホストクラブにいそうな感じ。 この手のタイプは体が細いけれど根性あって喧嘩が強そうだ。昔の知り合いによく似ている。

ひたすらショッピングカートを集めて行く。なんで白人はカートを店に戻さないのだろうか?日本人だったら元に戻すのに。 どうもこの手の単純作業は気が狂いそうになる。 つまらない。 いつも早く時間が来ないかとそんなことばかり考えていた。 イケメン君は、ものすごい勢いでカートを集めている。 さっさと終わらせて休憩してを繰り返しているようだ。 この仕事をもう8ヶ月もやっているそうだ。 こんな仕事を8ヶ月も・・・、と失礼なことを言ってしまい気にしたのか彼はすぐにこの仕事をやめてしまった。悪いことしたな。

宿に新しい日本人男性が来た。バイクでアフリカを横断して来たそうだ。 でも英語は全然できない。なんという行動力。船でバイクを積んで検疫のためにバイクの泥を除去するのにお金がかかったそうだ。 なかなか興味深い男だ。

この仕事をしている最中、なんと父親が胆管がんにかかっていることが判明。 今すぐ帰らなくてはと思いとりあえずタイまでのチケットを購入する。 仕事はアフリカバイク君に引き継いだ。 タイへ行き、そこから日本へ行こうとするが母親からまだ大丈夫だから帰って来なくていいと言われる。 なのでタイからバリ島へ行き、その後、ゴールドコーストへ戻った。

ゴールドコースト

宿にあった安っぽいサーフボード、ボディーボードを借りるが全く波に乗れない。 ロングボートで波に乗れないって絶対にこのボードに問題があるとしか思えない。 あまりにもサーフィンが下手なので、ライフセーバーのお兄さんが私のことを注意して見ている。まぁ、泳げないし明らかに水害に合いそうですからね。

どうもこうゆうキャピキャピしたリゾート地は苦手だ。仕事を求めてダーウィン

ダーウィン

英語力、スキルの乏しいワーホリメーカーにとって農作業が主な収入源だが、冬は収穫の時期ではないため仕事がない。 ダーウィンはオーストラリアの北に位置し赤道に近いため冬でも温暖なところだ。 ここならば仕事があるだろうと訪れてみると、みんな考えていることは同じで仕事を求める外国人労働者で溢れていた。 求人雑誌をみても仕事がたくさんあるわけでもなく、その少ない中で、英語圏出身のイギリス、ニュージランド人と争うのは分が悪い。 どうしようかと考え、なんとなくシドニーに呼ばれている気がしたので飛行機のチケットを購入する。ダーウィンの思い出は数日だけ街をフラフラしただけだ。

再びシドニー

韓国人宿に泊まる。ここが一番安いらしい。 まわりは韓国人ばかりだが日本人もちらほら。 ニュージーランド人男性がいたが彼は日本語ペラペラ。 日本食レストランで働いているらしい。 日本人エージェントに合いに行く。仕事を紹介してもらう予定なのだが、不景気で現地人が賃金の安い日本食レストランで働いていると教えてくれた。 普段、何を食べてどんな生活をしているのか話すと、エージェントがあまりにも貧しい生活をしていると同情してくれて、(私にとっては普通なんですけれども・・・) バナナをもらう。 そして、まだ秘密なんだけれどもと前置きして治験の仕事があることを教えてくれた。 開始は1ヶ月以上あとだ。それまでシドニーで待機。

さて治験が始まるまで何をしていたかというと、

・図書館に行き日本語の本を借りる ・日本語の古本屋(シドニーには2件ある)で英語のテキストを購入して勉強 ・教会へ行き、キリスト教について英語で学ぶ ・無料の語学学校へ行く(見習い教師による授業は無料で受講できる)

とりあえず、毎日が暇だ。暇に耐えられず仕事をしている人も多い。 韓国人宿に泊まっていたが、シェアハウスへ移動する。 安宿と値段は変わらないし、シェアハウスでは無料で米の提供がある。それを考えればそっちの方が安い。

治験が始まる前に身体に異常がないか検査。 結構みんなこれで落とされる。私はパスして週に2泊3日で病院に泊まる。 参加人数は日本人男性五人。病院ではDVDを見たり、テレビゲームをしたりと雑談したりと楽しい時間を過ごした。これを4週繰り返して2000ドルもらえる。

モルモン教

教会で英語の授業が無料で受けられる。毎日お世話になっていたのがモルモン教キリスト教の一種なのだが、経典が旧新約聖書ともう一つジーザズについて詳しく記載されていると「モルモン書」が存在する。そのためキリスト教の中でも異端的な存在だ。 教会側としては英語の授業の題材にはキリスト的な内容を使って布教活動を行うのが目的。モルモン教からすれば自分たちの存在をアピールできる、日本人は英語を学べるとwin-win な関係が築ける。 でもみんな入信する気がないので途中で来なくなってしまう。宗教に関わりたくないのが本音なのだ。そんな中、私は宗教に興味があったので色々勉強して話を咲かせていた。 「そんなに詳しいのになぜ入信しないのか?」 と言われたが、信じてないからに決まっている。 それにここの宗教に入ったら年収の1割を献上しないといけないのだ。冗談ではない。 みんなアメリカ、スペインなどから2年間のボランティアで来ている。 18〜20代前半の若者たちばかりだ。そういえばみんな男性ばかりだったけれどなぜだろう? みんな若いので宗教的に深い話ができないので退屈していた。 一人だけここではスティーブンが賢かったのでよく話していたが、その人がいなくなってからは面白くないのでもう行かなくなってしまった。

白人の嫉妬

基本的に白人は単純労働でキビキビ動くことができないので相対的にアジア系のほうが作業が早い。 あるとき美人のドイツ人女性クリスティーンと一緒に農作業をしていた。 彼女はパッションフルーツピッキング、というかパッションフルーツは熟すると地面に落ちるのでそれを拾ってバケツに入れる仕事をしていた。

私はというとパイナップルのタネをもぎ取る仕事。これがきつい。パイナップルの葉は鋭く尖っているので防護メガネ、防護手袋が必須である。 どれぐらい鋭いかというとジーンズが切れるぐらい鋭い。 で、最初、ファーマーはゴム手袋を渡して作業させようとしたがゴムではこの鋭さに対応できず痛くてやる気にならない。ファーマーは小さい頃からこの作業を行っているらしく手の平の皮が硬化しており素手で作業していた。 きっと一般人の手の皮の暑さがわからないのであろう。 私はここにくる前のファームで厚手の手袋の存在を知っていたのでそれを購入して 作業をしていたので今までこのファームに来た人の中で一番作業効率が高かったらしい。 ファーマーが私だけ”時給を上げる”と言ってくれた。 そうクリスティーナが近くにいるところで。

その夜、クリスティーナがレセプションに大声で何かを言っている。 どうも私だけ給料が上がるのが気に入らないらしい。 私が黄色人種だからなのか、それともクリスティーナとあまり仲くしていなかったからなのかわからないが納得いかないようだ。

その件があり結局、私の時給は上がらなかった。 なんてことだ。言ったもん勝ちだな。日本人なら考えられないような行動をしてくる。

総括

ワーホリを通して英語ができるようになるか? という質問に対してはその人次第であり、努力したところで英語ができるようにならないということだ。 いままで海外在住の高学歴、例えばアメリカへ留学し、会計士の資格を取り英語を使って何年も生活している女性と話していたが、やはり英語はわからないと嘆いていた。 英語が難しいのは日本語と言語体系が違いすぎるから。 英語を話せる日本人がたまにいますが、それは前世が英語圏だったとか、言語的才能があるということでしかないです。

ワーホリで面白おかしく生活したいと言う人ならばおすすめですが、 なにか高尚な思想を持っているならばあまり期待しない方がいいです。 ワーホリやっている日本人の質は低いですし、もし英語力があったりスキルがあれば 正規留学、外資系に就職など違うアプローチができるからです。 ローカルのレストラン、農場、工場で働いたとしても現地の低学歴層と一緒に働くことになります。そうゆう人と一緒に過ごしていると気がつかないうちに自分もその層に取り込まれてしまいます。

じゃ、いかなければよかったと後悔しているかというとそんなことはなく、行かなかったら行かなかったで 「ワーホリをすれば英語ができるようになるのではないのか?」 「自分を変えられるのではないのか?」 という仮説を捨てられずに過ごしてしまうからです。

とりあえず先の仮説が間違っていることがわかっただけでも儲けもの。 こうやって仮説を立てて実践し続けていきます。